将来が不安だから、貯金をする。

それはそれで大事です。

でも、それだけで希望と安心はうまれるでしょうか。

「将来が不安だから貯金」とコツコツ貯金だけしていても、雀の涙のような利子しかつきません。2%や3%の利子がついた時ならいざ知らず、わずかばかりの利息からは希望なんてものは生まれません。

しかも、日本がこのまま財政赤字を続け、何かのきっかけで国債が暴落してしまったり、ハイパーインフレが起こって、お金の価値が暴落してしまったら、安心も希望もあったもんじゃありません。

「貯金がダメ」だと言いたいのではありません。不安だからと言って貯金ばかりをして、本質的な暮らしを支える「人」の問題の解決に着手しなければ、安心や希望を生み出さないということがいいたいのです。

わたしたちの本当の未来の安心と希望を形づくるのは「人」です。社会がどんな状況になろうが、そこから這い上がっていこうという意志をもつのも「人」。協力し合い、困難をのりこえるのも「人」。資源が全くない日本が、この世界を生き抜いてきたのも「人」の力です。

仕事を単に「お金をもらうための手段」と考えるのではなく、自立して生計をたて、自らの力で未来を切り開いていくのが「楽しい」、そして、人のため社会のために働くことが「やりがい」に思う、そんな若者を育てていくことが、「希望」であり、「安心」を生み出すのです。

もし、教育にお金を出し、その結果、若者が大きく成長するエピソード・ストーリーが生まれたとします。
このストーリーをきくと、「こんな若者がいるなら、未来も明るいな~!」と自然に感じます。

これを私たちは、教育投資に対する「希望の配当」と呼んでいます。高校生のインターンシップ報告会に参加した、市民の感想を紹介します。

「高校生の生の声を聞き、寄付させていただきよかったなと思いました。目に見えない宝物=(未来への投資)を手に入れた感じです。」
「昨日の報告会では、私自身、初めはわずかばかりの「寄付」をしたつもりで、参加いたしたが、逆にもっと大きな「希望の配当」を、いただいて帰ってきたような気がします。感動しました。」 

そして、その後、その若者が様々な経験をつんだ後に、社会で担い手へと育つ。担い手となった若者が、私たちの暮らしを支え、納税者となった若者たちが社会保障制度を支え、その制度によって私たちは支えられるのです。

この段階を、教育投資にたいする「安心のリターン」と呼んでいます。
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前の記事で、一人の若者がフリーター・ニートになってしまったら約5000万円が損失すると述べました。

これがもし、一人の若者に50万円をかけたとしたとき、その若者が担い手へと成長したとき、その投資は5000万円以上を生み出したということ。投資効果は100倍なのです。

このことに社会が気付き、ひとりひとりの若者に目をむけて、動き出すことが重要なのです。